牛たちのかくれ家 関口晴実さん(28)
「引き取らせてもらえないかと話したときに、(上長が)やってみようと言ってくれて、引き取りが決まった」
この子牛が向かう先は、日本では珍しい、牛たちの新たな終の住みかとなる牧場でした。
石狩市の当別町の森の中にできた、小さな牛の牧場。名前は、「牛たちのかくれ家」です。とはいっても、まだ牛は1頭もいません。
牛たちのかくれ家 関口晴実さん(28)
「牛がいっぱい来てもらって、何か新しく畜産ではない形で、活躍できるところを見るのが楽しみ」
牧場主の関口さんが話す、「畜産」以外で活躍する牛とは…。

江別市にある乳業メーカーの農場です。関口さんは、従業員として、牛たちの世話をしています。
名古屋の大学に通っていたころ、実習で出会った「牛」に興味を持ち、関われる仕事を求めて、北海道で就職しました。ただ「命」を扱う現場は、楽しいだけではありません。
牛たちのかくれ家 関口晴実さん(28)
「酪農の乳牛としては生きていけない子たちが、目の前で安楽死という形で一生を終える姿を見て心を痛めたというのがあって、畜産をやる側としては割り切らなければいけないところなのだけど…」

通常、乳牛は2歳ころから、搾乳が始まります。その後、5~6年ほどで、その役目を終えると、食肉などにまわされます。しかし…