前座明司さん

前座明司さん:
「長野県内のこれまで頑張ってこられた被爆者さんの顔がぱっと浮かんできましたね」

長野県内の原爆被害者の会「長友会」の副会長を務める前座明司さん(76)は「被爆2世」です。

県内の活動を牽引してきたのが、24歳で広島で被爆し、2009年に亡くなった父の良明さん。慢性的な倦怠感など原爆の後遺症に苦しみながらも、88歳で亡くなる1か月前まで講演活動などを続けました。

前座明司さん:
「父のことだからおそらくね、『これから、これから』って言うと思うよ、もう常に前向いてたから。だから私もそう思うけども、ノーベル平和賞っていうのは目標にしてたわけじゃないから、それをもらうために運動してきたわけじゃないから、一つのやっぱり認められた通過点みたいな感じでね」

父・良明さんが生前大切にしていたことば=「今日の聞き手は明日の語り手」。

被爆者の思いや経験を後世にどうつないでいくのか、前座さんは、考え続けています。

前座さんの父 良明さん

前座明司さん:
「被団協の活動は自分たちが味わった悲惨な目に、子や孫、そして世界の市民を遭わせたくない。その一念で始まってるんですよ。本当に被爆者の気持ちだとか思いをわかってくださる人たちと連携しながら、次を考えていかなければいけないなと」