名称変更の背景にオリンピック?

スポーツ庁の担当者によると、背景には日本で開かれた国際的な祭典が関係しているといいます。

スポーツ庁・担当者「当時は東京オリンピック・パラリンピックを控えていて、世界的に広く用いられているスポーツという語を用いることが望ましいということから大会名を改めました」

「体育」と「スポーツ」 語源と意味は違う

日本では同じ意味で使われることが多い「体育」と「スポーツ」。オリンピックのアーチェリー競技でメダルを獲得した日本体育大学・教授の山本博さんは、語源と意味は異なると話します。

日本体育大学・体育学部 山本博教授「例えばアメリカやイギリスでは、日本でいう『体育の授業』を『スポーツの授業』とは言っていません。日本はもともと1876年に近藤鎮三さんという官僚が『フィジカルエデュケーション』という言葉を体育という言葉に訳しました。だから欧米の授業ではどこにもスポーツという言葉が出てこないんです」

山本博さんは、「スポーツ」が勝ち負けを決める「競技」を指すのに対し、「体育」は体を動かすことを通じて人間としての成長に繋げる「教育」の意味も含んでいるといいます。

似ているようで異なる「体育」と「スポーツ」ですが、2018年の法改正では祝日の名前を「体育の日」から「スポーツの日」に、「日本体育協会」を「日本スポーツ協会」に変更することも定められました。