監督が映画を見せたかった人とは…

村上浩康監督:
「(母は)お父さんに見せたかったねって言ってたんですね。それは僕も一緒なんですよ。父が亡くなるまでこれだけの人が父を支えて見送ってくれた、看取りに参加してくれたっていうこともあるので、僕もですね、叶わないことですけど父に見せたかったなと思ってますね」

誰にでも訪れる死。最期の時を見守る家族。ありのままを見てほしいと村上監督は話します。

村上浩康監督:
「みなさん、あした死ぬとか今日死ぬと思って生きてらっしゃらないでしょうけど、いつかは身近な人の死を体験することになりますので。そういった時のことをちょっとでも考えておく1つのきっかけになれば幸いかなと思っています」

映画「あなたのおみとり」は青葉区のフォーラム仙台で10月11日から上映されます。村上監督の父・壮さんは去年7月に亡くなりました。村上監督は荘さんが亡くなるまでの間、活動拠点の東京と仙台の実家を何度も行き来してカメラを回し続けたそうです。また、撮影・編集もすべて村上監督が1人で行ったということです。すでに上映が始まっている地域で映画を観た人からは「訪問介護や訪問医療の現場で日々起きていることがリアルに映っている。介護や訪問医療を学ぶ学生の教材にしたい」といった思いがけない反響も寄せられているそうです。