■安倍元総理の調査を求める声に…総理も幹事長も「限界ある」


国会では安倍元総理の国葬をめぐり、岸田総理が自ら説明しました。立憲民主党の泉代表は国葬の決定に、国会の関与がなかったことを問題視しました。

立憲民主党 泉健太 代表
「国権の最高機関はどこですか?その国会に相談もなく決めたのは、戦後初めてですよ。内閣法制局はこうも述べています。『一定の条件に該当する人を国葬とすると定めることについては法律を要する』と。総理、今そういう法律はありますか?」      

岸田文雄 総理大臣
「ご指摘のような法律はありません。しかし、行政権の範囲内ということで。法制局との判断もしっかり仰ぎながら、政府として決定した」

岸田総理は「行政権の範囲内で、内閣府設置法を根拠に決定した」と従来の説明を繰り返しました。

また、泉氏は安倍元総理と旧統一教会との関係について、自民党は調査すべきだと指摘。


立憲民主党 泉健太 代表
「自民党と統一教会との関係を考えた場合に、安倍元総理が最もキーパーソンだったんじゃないですか?」

岸田文雄 総理大臣
「本人が亡くなられていたこの時点において、実態を十分に把握することは、限界がある」

立憲民主党 泉健太 代表
「安倍元総理がどういう風なスケジュールで動いていたか。事務所は分かっているはずでしょう。秘書だって分かっているはずでしょう。なぜ今回、党の調査では安倍事務所を外しているのか。やっぱりおかしいですよ」 

岸田文雄 総理大臣
「本人がお亡くなりになった今、確認するには限界があるという認識に立っています」

立憲民主党 泉健太 代表
「限界があると仰ったけれど、限界までも行ってないんじゃないですか」

茂木幹事長は安倍元総理について、改めて調査する考えがあるか聞かれると…

自民党 茂木敏充 幹事長
「お亡くなりになられた方について、本人抜きに事実関係を確認することは困難で限界があるのではないかなと思います」

岸田総理と同様の見解を示しました。

星浩 TBSスペシャルコメンテーター
「明らかに誰が見てもこれは不十分なものだということは分かる。そこで済ませれば『何だ、アリバイ作りかよ』ということでマイナスイメージになる。安倍さんが参院選でどういう統一教会系の票を差配したのかしなかったのかということは、調べることはいくらでも可能。旧統一教会系の自民党に対する影響力の本丸ですから、その部分を調べない限り、この問題の霧は晴れないと思いますね」