「自分は鶴見人」と語る安富祖さん
それぞれに楽しみながら街を歩き、最終的に、ブラジルのレストランと物産販売を兼ねた店に到着。
待っていたのは、地域密着で、外国人の支援やコミュニティ作りに取り組むNPO法人「ABCジャパン」(藤浪さんも理事)の理事長、安富祖美智江さん。
安富祖さんはブラジルで生まれ育った日系二世で、日本に移住して34年になります。
「両親は沖縄出身、ウチナーンチュ」とあいさつ。
ブラジルでは、ポルトガル語で育ったけど、両親は沖縄の言葉で話すので、時にコミュニケーションがうまくいかなかったことや、日本に来て、子供を育てるようになると、今度は自分が日本語で苦労したこと。
特に、学校、教育関係の言葉は、日常会話で出てこない単語もあるので、「周りのママ友に手伝ってもらった。ほんと感謝している」と参加者を前に語りました。

そして、ABCジャパンが取り組んでいる「子供の教育保障」(フリースクールなど居場所づくり、進学、進路のガイダンス、母語やルーツの文化を学ぶこと等々)や「大人の自立支援」(日本語教室や生活のガイダンス)、母語で行う「こころのサポート」、日本人も巻き込んだ「コミュニティ作り」などの活動について説明しました。
安富祖さんは「誰でもウェルカム。もちろん、日本人も」と、出身国やルーツに関係なく活動を行っていると話します。
そんな安富祖さん自身は「自分は、鶴見人」と言い切っていました。

「かながわ国際交流財団」は「多文化共生フィールドワーク」を毎年行っていますが、2024年度のテーマは「日本人も外国人住民もお互いに住み心地のいい、誰にとっても居心地のいい街というのはどのような地域なのか」。
今回の鶴見の街歩きも、参加者それぞれの関心に応じて、考えるヒント、きっかけになったでしょう。
鶴見の町を「沖縄タウン鶴見マップ」片手に歩いてみると、様々な発見があるかもしれません。
TBSラジオ「人権TODAY」担当: 崎山敏也記者