伐採現場近くで、森林を整備していた人に尋ねると…。
森林整備の職員
「あれは札幌市が行っている皆伐(かいばつ)という作業です」
皆伐とは、特定区域の木々を一度に全て伐採してしまう方法で、札幌市による事業だといいます。
これまでに12か所、30万平方メートルもの森が皆伐されていたのです。
そこで、白旗山を管理する札幌市を直撃しました!
調査員
「なぜ木が切り倒されたのか?」
札幌市みどりの推進部・西村広太担当課長
「白旗山自体が1913年にカラマツの苗木を植栽して、皆伐を進めるというところから始まっている。50年後をめどに再び皆伐するという事業を進める予定」
札幌市によると、白旗山は、もともと林業のために作られた山林で、50年前から伐採を前提に育てられていた森だといいます。
1970年代に国産木材の需要が低下し、一時的に伐採を休止していたただけとのことです。
しかし・・・。
札幌市みどりの推進部 西村広太担当課長
「2020年度に札幌市がゼロカーボンシティ宣言。地域材の需要の高まりだとか、より一層森林の整備を進めていくということを踏まえて、木材を生産するゾーニングに変更しました。2023年度が約2500万円、2024年度が3100万円で売却されています」
ゼロカーボンとは、温室効果ガスの排出ゼロを目指す政策で、札幌市はゼロカーボンシティの実現や地域材の需要の高まりなどを背景に、2023年度「森林整備計画」を改定、本格的な林業の再開へと舵を切りました。

その結果、この2年間で札幌市は5700万円もの収入を得ているのです。
また、国から振り当てられる森林環境譲与税があるので、積極的に森林整備を行わなければならない事情も。
その一方で、札幌市への批判は、日に日に高まっています。
札幌市民
「皆伐は絶対阻止したい。良い木も悪い木も全部切る。札幌市は何をやっているんだ。白旗山は環境林ですから、これは守らなくてはいけない。怒りを込めて今に至ります」