調査員
「ありました!木がなぎ倒されています。根こそぎ倒されています」
そこには心が痛むほどの荒廃した景色が広がっていました。
倒れた木々が、痛々しいほどに散乱しているのです。
緑豊かな森が一面の荒野へと変わってしまっていました。

6年前の画像と比較すると、森が消失していることが一目瞭然。
日本野鳥の会札幌支部猿子正彦支部長
「いやこれはちょっとひどいわ…」

長年にわたり、白旗山の自然を見守ってきた日本野鳥の会、猿子(ましこ)支部長の言葉には怒りと悲しみが。
日本野鳥の会札幌支部 猿子正彦支部長
「この辺でクマゲラもよく飛び回っていた。あとエゾライチョウが脇道から親子連れで出てきていたが、もう全滅ですね。どうするのかな」
調査員
「奥の木ではダメなのか?」
日本野鳥の会札幌支部 猿子正彦支部長
「枯れ木の中に巣を作る鳥が多いので、奥の木だと若すぎる」
コチラは、この場所で撮影されたクマゲラの映像です。
猿子支部長によると、かつてこの森には国の天然記念物であるクマゲラが営巣し、北海道の準絶滅危惧種エゾライチョウの親子が遊んでいた場所だといいます。

伐採された木々の中には、多くの鳥たちが巣を作り、命を育んでいたのです。
さらに調査を進めると、至るところで大規模な伐採が行われていたがのわかりました。
日本野鳥の会札幌支部 猿子正彦支部長
「大雨が降ったら濁流になって、下に一気にいくんじゃないですか。崖地だから」
木々が切り倒されたことで、土砂災害の危険性も高まっていると指摘。
日本野鳥の会札幌支部 猿子正彦支部長
「今まで白旗山を大事に守り、育てましょうって盛んに言っていたんだけど、これだけでぶち壊しですね」
一体、誰が何のために森を破壊しているのでしょうか?