
今や札幌市民の怒りは、反対集会にまで発展しています。
札幌の自然を守る会 梶田清尚代表
「森林というのは、札幌市のものだけでなく、日本国民の財産。札幌市だけ、役所の中だけで伐採を決定するのは、相当問題がある」
市民団体は、市民の許可なく森林の伐採を行った札幌市に問題があると指摘。
市民の声は札幌市に届いていないのでしょうか?

札幌市みどりの推進部 西村広太担当課長
「2023年、森林整備計画改定時に、市民から意見聴取する期間を設けましたが、特段の意見はなかった」
札幌市は、ホームページで1か月間の意見募集を行ったが、特に意見がなかったので皆伐を実行したと説明しています。
一方で、「ゼロカーボンのため」という札幌市のそもそもの主張にも疑問の声が・・・。
札幌の自然を守る会 鈴木直樹さん
「真逆のことをやっている。排出が多いことになって、ゼロカーボンにならないと計算でも出てくる」
市民団体の試算では、白旗山の皆伐は、吸収量より排出量の方が多くなり、かえって二酸化炭素を増やす結果になると主張しています。
では札幌市の根拠は…。
札幌市みどりの推進部 西村広太担当課長
「個別の計算は行っていないが、都心でも炭素を固定しつつ、山で新たな木を植えることで、炭素を吸収できるという理論に基づいてやっている」
札幌市は、根拠となる具体的な数字は持ち合わせていなかったのです。
そして、最も深刻な問題、希少生物の森を伐採したことについては…。
札幌市みどりの推進部 西村広太担当課長
「特に環境調査は行っていないが、極力、環境に負荷のかからない方法で取り組んでいる」
希少な動物たちが暮らしていた森を、札幌市は調査もせずに皆伐していたといいます。
札幌市みどりの推進部 西村広太担当課長
「森林機能を維持していく中で重要な手法の一つとして、皆伐を行っていきたいと考えている。皆伐には市民の理解が欠かせないので、しっかり周知しながら理解してもらえるように努めていきたい」
白旗山の未来は、どうなってしまうのでしょうか?
【調査結果】
白旗山の荒れ地は、札幌市が行った皆伐の跡でした。