焼き魚の“弱点”を克服した「定食チェーン」

2024年和食業界のヒットワード、2つ目は<定食・丼チェーン>

『月刊食堂』通山編集長:
「特に『魚の定食』『うな重』、この2つは市場がすごく好調だった。コロナ禍で、居酒屋を始めとしたディナー業態の調子が良くない中で、ランチ業態がすごく盛り上がったことが理由の1つ」

定食チェーン店の一番のかき入れ時はランチ帯。しかし焼き魚は焼く時間が10分以上かかるので、「客数をさばけない」というネックがあります。

しかし、“画期的な調理法”で拡大を続けているのが、炭火焼き干物定食のチェーン店『しんぱち食堂』です。

秘密兵器は、独自開発した焼き台。

炭の上に干物を焼く網があり、その網の上にも炭が!上下から焼ける2段式なので…

株式会社いろはにほへと 江波戸千洋代表:
「通常の片面で焼くと、10分とか20分かかるけど、ウチの場合は3分から6分位。焼き時間が圧倒的に早くなるので、旨味も逃げない」

焼き魚の弱点“調理スピード”を解消して、回転率をアップ。6月にTHE TIME,で紹介した時は45店舗でしたが、さらに店舗を増やし現在49店舗と好調です。

うまい・早い・安い「鰻チェーン」

そして、もう1つ。2024年に急成長したチェーンが『鰻の成瀬』です。

5月に紹介した時は150店舗ほどでしたが、10月現在で250店舗越え!

『月刊食堂』通山編集長:
「ものすごく出店スピードを上げている。外食産業の歴史の中でも、このスピードで多店化を実現したチェーンは前例がない」

店のウリは、圧倒的なコスパの良さ

うな重「梅」(1600円)では、半尾のうなぎが他のチェーン店の約1.5倍の大きさ!お重からはみ出すボリュームです。

ここでも、超成長を支えているのが“画期的な調理法”
うなぎは焼く技術が難しいといわれていますが、入って初日のアルバイトでも、ボタン一つで職人並みに焼けちゃうマシンを開発。これにより、チェーン店の定番「うまい・早い・安い」を実現させたのです。