オーバードーズの怖さ

田畑さんは友人の勧めで始めてしまった大麻の使用は自力でやめられたものの、その後、就職活動への不安感などからオーバードーズに陥ったと話します。

市販薬は簡単に低価格で手に入ってしまう手前、自分の意思で完全に終わらせるのが難しいというオーバードーズの怖さについて田畑さんはこのように話しました。

一般社団法人「千葉ダルク」生活支援員の田畑聡史さん
「今日使って明日やめよう、明日だったらやめられるから、いつでもやめられるからいつでもやめられる、ってよくみんな言うんだけど、それがずっと連続で何年間も続いているのが怖いところかなっていうか。やっぱり違法薬物と違って市販薬は売っているので、結局違う薬局行ったら買えるし。あくまでも薬からの回復はできても、その人間としての成長ができてないというか、よく言われるのがその薬を使ったときからやめたときってその時間が止まっているような状況になるので、1回やっぱりちょっと少し距離を置いちゃうと難しいというか、大変だったなと思います」

大切なのは周りの気づきと第三者の環境

田畑さんが市販薬の乱用をやめて社会復帰できたのは、ご両親が田畑さんの部屋から大量の薬の空き瓶や空き箱を見つけたことで異変に気づき、様々な機関に相談した結果、現在田畑さんが勤めている「千葉ダルク」を訪ねたことがきっかけです。

精神病院に入院の末、千葉ダルクでの更生プログラムで回復しました。

一般社団法人「千葉ダルク」パンフレット

また大阪にある更生施設「大阪ダルク」ではオーバードーズに特化したグループミーティング「O D倶楽部」を新たに設け、参加費無料で誰でもオンラインで参加することができます。