■「人間国宝に選ばれてどういう生き方をするか」
(伊勢崎晃一郎さん)
「『息子はどれほどの者だ』という感じの人もいるしそれは世の常で」
息子には息子の思いがあり、黙って受けた父にも伝えたい思いがあります。
(伊勢崎淳さん)
「人間国宝というのは、その技術を後継者を残すために選ぶ制度だから、選ばれてから作家はどういう生き方をするかが大切なんだ」
ただ、窯の前では2人は対等、余計なことは言いません。

(伊勢崎晃一郎さん)
「父がどんな反応をするかは分からないですが」
「『まあまあじゃな』というくらい。もし大丈夫だったらよくやった。そのようなことをいう人ではない」

山裾の穴窯は、2人の作品をどう染め上げたのか。備前焼・人間国宝とその息子。親子のひと夏を追いました。