子どもたちに戦争と平和をより身近なものとして感じてもらおうという取り組みです。岡山市中区の中学校で、太平洋戦争の激戦地・硫黄島での遺骨収集事業に参加した教諭が特別授業を行いました。

(竹島 潤教諭)
「日本の本土に向かうときに人生で一番泣いた。涙が止まらなかった。80年もお待たせして本当に申し訳なかった」

戦後80年を迎えた今も続く遺骨収集事業に参加した思いを語りました。岡山市中区の操南中学校で行われた特別授業です。講師は、今年7月、2週間に渡り硫黄島を訪れ、20柱の遺骨の帰還に尽力した竹島教諭です。現在進行形で行われている事業の現状を生徒に伝え、戦争や平和をより身近なものとして感じてもらおうという取り組みです。

(竹島 潤教諭)
「内地帰還、日本に戻ることなくして戦争は終わらない」

生徒は、太平洋の小さな島で激戦がくり広げられたことや、戦死した日本人約2万2,000人のうちの半数、1万1,000人の遺骨が未収集であることなどについて真剣に聞き入っていました。

(中学生)
「硫黄島という名前すら知らなかったんですけど、亡くなった後も家族に会いたくても会えないのはとても悲しい気持ちになります」

「戦争は遠い話ではあると思うけど、この日本でも起こっていたことなので、そのことを考えたら近い話だと思います」

(竹島 潤教諭)
「世代をまたいででも、自分とつながりのある人の戦争体験を聞く。そうすれば遺骨収集とか慰霊追悼がいかに大事かがより分かってくれるとぼくは思っています」

操南中学校では、11月には広島での平和研修も予定していて、こうした活動を通して生徒たちに平和の尊さを伝えていきたいとしています。