今では体感できない「500系・時速300キロ」の乗り心地は?
当時の人たちにとってみれば、新幹線としては未知なる領域の「時速300キロ」です。新幹線での時速300キロ初体験の矢部記者の感想は?
(矢部記者)
「何となく重圧のようなものを感じます。飛行機のジェット機に乗ったときに、離陸時に感じる重圧『G』のようなものを感じます。そして体が浮き上がるような感覚あります」
この500系が時速300キロで走ると、車内での音やチューブ状の形状から醸し出される雰囲気も相まって、「ジェット機みたい!」という感想に繋がるんだろうな、と思います。
なお、今では500系は山陽新幹線の8両編成「こだま」として使われているので、この車両での「時速300キロ」はもはや体感することは出来ません。
「飛行機に勝つ」!ジェット機のような500系
この日は、小郡~新下関間の約50キロの区間を、時速300キロで8分間走行したということです。当時の世界最高速度・TGV(フランス)と並ぶスピードでした。
5年の歳月と150億円の費用をかけ、「空のライバル・航空会社に対抗する切り札」としてJR西日本が開発した500系に、関係者も大いなる期待を寄せていました。
(JR西日本 南谷 昌二郎 副社長・当時【画像⑯】)
「この300キロ運転の相手は、やっぱり飛行機ですね。また新幹線全体としては、ライバルとして『高速道路』があるんですが、この500系でかなりインパクトを持って、いけるんじゃないかと」
JR西日本は、このあと新型車両「500系」で長距離の走行実験を重ね、1997年3月の営業開始にこぎつけるのです。
次回、その「500系」の耐久試験の模様に密着します。なんと営業開始までの間に、一日2800キロの距離を走っていたということなんです。次回配信はちょっとお休みを頂いて、11月2日配信予定です。
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