裏金問題「調査し説明」も “世論”と“最大勢力・旧安倍派”との狭間

南波キャスター:
今回の総裁選の大きなテーマの一つは、「政治とカネ」の問題です。
石破茂新総裁(67)は、裏金問題については、「国民が納得するまで調査し説明する」としていました。
“裏金議員”の公認については、「総裁が説明し、理解が得られないなら公認しない」と言及しています。
今回の候補者の中ではかなり強く言及をしましたが、これを実行できるのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
これまで討論会では「新総裁が決めることだ」としていましたが、実際に新総裁になったわけです。
公認については、30人規模で衆議院選挙で公認するかどうか話題になる議員がいます。全員公認しないとなったら、旧安倍派の人たちは大変な反発をするでしょう。逆に公認するとなったら、世論の反発は必至です。
「世論」と「最大勢力の旧安倍派」との狭間でどうするかについて、石破さんはしばらく眠れない夜が続くと思います。
日比キャスター:
公認以前に、再調査はどうなるのでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
再調査については両論あります。
新しく出てきた堀井学氏の問題など、一切説明されていないケースが多いので、再調査は必要だという議論はあります。一方で、一度党で調査をして処分を決め、検察も処分を決めたので、これで終わりという議論が自民党の中で多いです。
その中で再調査に踏み切るのは、おそらく石破さんの中では相当ハードルが高いと思います。
南波キャスター:
実際に高市氏も「党で調査して検察も」ということで「覆さない」と言っています。
ただ、選挙となったら政治とカネについて疑問を持っている国民は、石破さんをある程度支持するという調査もありますので、投票行動の焦点の一つにもなるのではないでしょうか。
TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
石破さんは党内の基盤がものすごく弱い人です。自身の側近議員もろくにいないのですが、政治家は1人ではできません。グループを束ねてやっていくとなると、なかなかうまくいかないのではないかと思います。

立憲民主党 辻元清美 代表代行:
政治倫理審査会という国会の正式機関でも、まだ大半の人たちが説明をしてないわけです。果たして、石破さんは裏金議員を政倫審にちゃんと出して説明させるかどうか、私たちは、ここを求めていきたいと思います。「国民には増税で、自民党議員は脱税なのか」と思っていますよ。