アルバイト先にも出勤できなくなった…
検察側の冒頭陳述などによりますと、被告は大学卒業後に職を転々とし、犯行当時は訪問販売の営業をしていました。
前歴が3件あり、このうち2件は通りすがりの女子高校生の体を触ったなどとして迷惑防止条例違反の疑いで警察の取り調べを受けていました。
事件が発生したのは5月20日。被告は翌日からの業務を前に富山県入善町を出張で訪れていました。
前日入りして時間もあったことから電車で40分ほどかかる富山駅まで向かいました。午後9時すぎに到着し、駅前のカフェでしばらく事務作業をした後、終電までの時間を通行人にナンパして過ごそうとしたところで、少女が通りがかります。
「何してんの?」「どっか行こうよ」などと言い、少女の手首を引っ張り富山駅へ行った後、「個室に入ろう」と富山駅の近くの商業施設4階の喫煙所に行きました。
喫煙所には被告と少女しかおらず、被告は少女の左横の床に座ったといいます。
そして突然、少女の唇にキスをします。「やめて」「まじで無理」と嫌がる少女に対し「もう1回しよう」「いいじゃん」などと胸部をもんだり、陰部をさわったり、お尻をもんだりしたといいます。
2日後、少女が警察に被害を届け出たことで事態が発覚しました。
事態を知った少女の恋人は、インスタグラムを通じて被告にメッセージを送信したものの、しばらくすると返信が途絶え、ブロックされたといいます。
事件後、少女は「富山駅周辺を通るたびに事件を思い出してしまい、当時のアルバイト先にも出勤できなくなった」「男性のことを信じられなくなった」「(被告のことを)できるだけ厳重に処罰してほしい」などと話しているといいます。