「やることがある」それが良い
63歳で認知症と診断された現在67歳の前田さんと、コーヒーの焙煎をしていた椿さんは『マイWayサードプレイス』が大切な場所だと感じています。

マイWayサードプレイスに通っている前田さん
「ここに来るとコキ使われますし、むしろその方がいいなって。まず世の中に出たり、会社に行って仕事をするということがなくなる方が怖い」
マイWayサードプレイスに通っている椿さん
「毎日同じテレビを観て、毎日同じところをフラフラ歩いているのもおかしいですよね。そういう意味では自分が仕事をやっていく場所があるっていうことはすごくいいと思います」
若年性認知症に対する社会の理解を深めて欲しい
事業所での仕事を通じて「できること」や「やりがい」を見つけていく若年性認知症の人たちですが、渡辺さんは社会の理解が更に深まることを願います。
NPO法人「マイWay」理事・渡辺典子さん
「若年性だけではありませんが、診断される前の昨日と診断された今日や明日は何も変わらない中で、環境だけが急にガラッと変わってしまう。本人や家族の思いが置いてきぼりになってしまうところがあるので、当たり前の生活をしていけるような社会地域にならないといけないなと思っています。
そのためには、若年性認知症のことを知っていただくために、当事者から色々な思いを届けてもらいたいし、本人の思いを聴いていただける機会がもっと増えていくと良いのかなと思っています」
今回の取材で、当事者の声を聞くことで私自身の認知症に対する認識が改まりました。
先入観を持たず相手のことを理解して、認知症の人も安心して生活できる社会になって欲しいと感じます。
(TBSラジオ「人権TODAY」担当:宮内悠也)