展示のみどころは

「今回の展示では、杉山千代さんが創刊した『女の新聞』や『女人随筆』という雑誌、杉山千代さんの絵の掛軸や永瀬さんが描いた色紙、永瀬さんが杉山千代さんについて書いた随筆の原稿などを展示しています」

「その中でも、杉山千代さんが、染色された『小袱紗(こぶくさ)』をご覧いただきたいです」

「『小袱紗』は、茶道でお茶を飲む時やお道具を拝見する時などに使われています。四季折々の植物を染め上げた中には、万葉集や良寛の歌を添えたものがあります。杉山千代さんは現在の岡山県久米郡美咲町出身でふるさとの自然を愛しており、その美しさを染色と歌で表現しようとしたのかもしれません。展示では、完成したものと、これから縫い合わせるものと両方展示しています」

ーこの展示を通して、みなさんに伝えたいことは。

「永瀬さんの詩や生き方は、今を生きる私たちにも学ぶところがあり、世界を新しい見方で見ることができる、その見方を手に入れることができるところにあると思います。今回の展示で、杉山千代さんや永瀬さんの生き方の一端を知っていただけたらうれしいです」

企画展は11月17日まで、赤磐市くまやまふれあいセンター2階の「永瀬清子展示室」で開かれています。入館無料です。

永瀬清子さんの詩は、RSKラジオ「永瀬清子の世界」で、月曜~金曜 午前11時5分~11時10分、火曜~金曜 午後6時15分~6時20分、土曜 午後5時55分~6時に小林章子の朗読で放送しています。