野党第一党の立憲民主党の代表選が行われ、野田佳彦氏が新代表に選出されました。中継で野田新代表に直接話を伺います。

野田新代表「領収書は10月から公開しようと思っている」

井上貴博キャスター:
23日の午後、銀座で街頭インタビューを行い、12人に対して「立憲民主党が政権交代の受け皿になれると思うか」という質問をしました。すると、12人全員が否定的な答えでした。

もう一つ、JNNの電話世論調査の結果をみてみます。次の衆議院議員選挙をめぐって「自民党以外の政権に交代することを望む」という方が37%いる一方で、立憲民主党の支持率は5.3%です。自民党の支持率が31%なのに対し、大きく水をあけられています。

この現実から、立憲民主党に今何が足りないのか、何を変えるべきなのかといったことを、具体的にどう分析されますか?

立憲民主党 野田佳彦 新代表:
私が毎朝、街頭に立っている肌感覚とだいたい一緒ですね。立憲のコアな支持率はそれほど高くはないのですが、街頭に立っていると、ビラのはけは間違いなく過去よりすごくいいです。

政治とカネの不祥事で自民党に失望したという自民党の人たちも、公明党の人たちも、もちろんその他の野党すべてが、やはり今回は自公政権の継続では困るということなのだと思います。JNNの電話世論調査で「自民党以外の政権交代を望む」という声は37%ですが、「自公政権の継続を望む」は44%ですので、ほぼ拮抗していますよね。

コアな支持層としてはそんなに増えていないものの、その周辺を含めると、政権交代の可能性を感じられるということだと思います。

井上キャスター:
今お話に出た政治とカネの問題について、ぜひ自民党にできないことをやっていただきたいという気がします。

たとえば、もう明日からでも旧文通費や領収書を公開したり、企業団体献金を廃止したり、「うちが先陣を切ってやるんだ」と、そのくらい踏み込むことはできないのでしょうか?

立憲民主党 野田佳彦 新代表:
旧文通費についてはもう法案を出しているので、維新の皆さんと同様に、法案を通していきたいと思います。

それから政治資金規正法については、やはり企業団体献金を廃止する。政治資金パーティーの問題、あるいは政策活動費という、いわゆるスキャンダルの温床になってきた分野を改革の俎上に載せ、抜本的な改正をしていくというのが基本的な構えです。

井上キャスター:
明日から領収書を公開するなどということは難しいのでしょうか?

立憲民主党 野田佳彦 新代表:
それはすべて党で議論をして、そして決定をして、皆さんに従ってもらえますかという段取りが必要です。私は10月から公開しようとは思っています。

ホラン千秋キャスター:
さまざまな声があるなかで、党としてどのようなイメージを持っているのか伺いたいです。もう自公政権が長いので、有権者や国民の皆さんには、立憲民主党が果たしてどういう方向に向かい、具体的に動いていく党なのか、イメージしづらい部分があると思います。

野田さんが思い描く「立憲民主党はこういう党ですよ」「こういうことを具体的にやっていける党ですよ」というところを簡単にご説明いただけるとしたら、どんな政党だと私たちはイメージを持っておけばいいでしょうか?

立憲民主党 野田佳彦 新代表:
アベノミクスでずっと推進してきたことは、企業が儲かれば、特に輸出型の給与が儲かれば、いずれ中小企業は家計にも還元されるというトリクルダウンの考え方でした。しかし、結局そういう好循環は起こらず、むしろ格差は広がったと思います。

その格差を是正をしていき、再分配に力を入れていくというのが立憲の考え方です。立ち位置が少し違うと思います。