自民党総裁選の告示から1週間。9人の候補の意見が大きく割れているのが「選択的夫婦別姓の導入」の是非です。中には、ある事情で「賛成」と明言できない候補もいるようです。
どうなる?「選択的夫婦別姓」 “賛成”明言できない候補者も

総裁選の争点の1つとなっている「選択的夫婦別姓」。小泉元環境大臣や河野デジタル大臣、石破元幹事長が導入に賛成する一方、慎重派な立場の議員も。
高市早苗 経済安全保障担当大臣
「例えば、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案。これが通れば、ほとんど不便はなくなるんですね」
加藤勝信元官房長官
「旧姓について、いわゆる通称使用にとどめることなく、法律上の姓として使用を認めることもあり得る」
通称使用の拡大や、旧姓を法律上も認めることで、「不便の解消は可能だ」と訴える候補たち。家族同姓制度の維持を主張しますが、街の人の意見は様々です。

男性(選択的夫婦別姓に反対)
「夫婦別姓というのは本当の本当の最終手段なのかなと思うので、急いでやる必要があるのかなと思います」
女性(選択的夫婦別姓に賛成)
「今の若い方にとっては、別姓を選べた方が色んな選択肢が広がる」
――名字だけでは家族の絆は変わらない?
女性
「変わらないと思いますけどね」
さらに、候補者からはこんな声も。
小林鷹之 前経済安保担当大臣
「兄弟姉妹でその姓がわかれる可能性のある家庭も出てくるわけで、そこを例えばどう考えるかとか、そこは慎重に検討すべきだ」
夫婦別姓で子どもの姓はどうするのかなど、議論が尽くされていないとの主張。

夫婦(選択的夫婦別姓についてどちらともいえない)
「子どもからすると、難しいかもしれないですね」
「家族でよく話し合わないと、きっと難しい部分があると思いますよね。簡単には決められない」
候補者の間でも賛否が割れる選択的夫婦別姓ですが、林氏、上川氏は“個人としては賛成”との立場をとりつつ、「社会を分断しかねない」として議論を重ねる必要があると強調します。
ただ、理由はそれだけではないようです。

ある陣営関係者
「選択的夫婦別姓の導入に踏みこむと、議員票が減ってしまう。応援してくれる議員との関係もあって踏み込めない」
先送りされてきた選択的夫婦別姓を巡る議論は、総裁選の議論を通じて深めることは出来るのでしょうか?