50-50達成は「異次元の世界」

大谷選手が【50本HR】を達成すれば、移籍1年目で球団記録の49本を塗り替えることになる。メジャーリーグを50年以上取材してきた福島良一さんは「日本人選手が50HRを達成する日なんて思いもしなかった」と興奮気味に話した。

さらに、【50盗塁】については、「大谷選手のように大きな体格の人が、こんなに走るのは今まで見たことがない」と福島さん。実際に、これまで年間50本以上ホームランを打った選手の盗塁数は最高で24個だ。

▼1955年 ウィリー・メイズ⇒51HR&24盗塁
▼2007年 アレックス・ロドリゲス⇒54HR&24盗塁

メジャーリーグ評論家 福島さん:
「いかに大谷さんがスゴいか。メジャーではパワーとスピードを兼ね備えた“エリートの勲章”として、30-30があるけど、 50-50になると本当に“異次元の世界”!永遠不滅の記録になるだろうし、3度目のMVP獲得も間違いない!」

ナゼ?大谷選手「盗塁激増」3つの理由

大谷選手の2024年シーズンの打撃成績を見てみると、「HR」「打点」「盗塁」で自身の記録を更新中。(※日本時間9月15日時点)
▼【HR】2021年「46」⇒2024年「47」
▼【打点】2021年「100」⇒2024年「104」
▼【盗塁】2021年「26」⇒2024年「48」

中でも「盗塁」が飛躍的に伸びていて、その理由を福島さんは3つあげた。

▼1つは、2023年から変更された「新ルール」
⇒ベースが15インチ(約38cm)から18インチ(約46cm)に拡大し、塁間が約11cm短縮
⇒ピッチャーが、15秒以内(ランナーなし)・18秒以内(ランナーあり)に投球しなければならないピッチクロックの導入で、「ランナーへの意識がおろそかになった」
⇒けん制球を2球までに制限
こうしたルール変更で、メジャー全体でも4割盗塁数が増えているとのこと。

▼2つ目は、「走塁改革」
大谷選手は、2月のキャンプから「高い成功率を求めて」研究を重ね、それにより盗塁成功率が90%以上に。

▼3つ目は、「GoGo BASEBALL」
ドジャースの野球は1960年代に、とにかくGoGo走れ走れ!の野球で一世を風靡。その伝統が今も残っていて、大谷選手は6月以降「1番バッター」に定着して韋駄天ぶりを大いに発揮しているとのこと。

9月30日まで、残り14試合。(※日本時間9月15日時点)50-50の達成について福島さんは、18日からのマーリンズとの3連戦に注目。「マーリンズのローンデポパークは2023年のWBCで日本が世界一になった球場」なので、また歴史的シーンが見られるのではと期待を寄せた。

(THE TIME,2024年9月16日放送より)