QRコード決済の競争激化は手数料にも影響
comugi:
そうですね。もともとポイント経済圏を作っていたのはキャリアごとのポイントサービスです。例えば、楽天、ドコモのdポイント、auのPontaポイント、ソフトバンクのPayPayポイントなどです。これらが各社の経済圏を支えるポイントになっています。
野村:
Tポイントもありますよね?
comugi:
はい、TポイントはTSUTAYAから始まったサービスですが、最近では三井住友系のVポイントに名前を変えました。ポイントの競争は、どのポイントがどこで使えるかという戦いでもあります。Tポイントは一時期、排他的契約で他のポイントが使えないようにしていましたが、他社はオープン戦略で多くの加盟店を取り込んでいきました。
野村:
なるほど、そういう背景があったんですね。
comugi:
はい。この競争が続く中で、QRコード決済のPayPayや楽天ペイ、d払い、au PAYといったサービスが登場し、決済の技術革新とともにポイントの競争も激化していきました。
野村:
決済手数料の競争もありますよね?
comugi:
そうですね。QRコード決済はクレジットカードより手数料が安いので、加盟店にとって導入しやすい点が魅力です。しかし、今はそのQRコード決済の中でも手数料競争が起きています。三井住友カードはQRコード決済に対抗して、手数料を1.98%にまで引き下げました。
野村:
ポイントを使って顧客を獲得する戦略から、次の段階に進んでいるんですね。