公園内にあるアリゾナ記念館。真下には、日本軍の奇襲攻撃を受けた戦艦「アリゾナ」がいまも沈んだままです。

壁一面に刻まれた犠牲者の名前。亡くなった兵士たちを追悼しています。

才木幹夫 さん(92)
「本当に特別な感情でしたね。御霊を慰めて、安らかに眠ってくださいという気持ちで花を散らしました」

八幡照子 さん(87)
「本当に亡くなった方々になんか申し訳ない気がいたしました。やはり戦争をしては絶対いけないと思いました」

才木さんが日本から持って行った小さな折り鶴。現地で観光客らと一緒に鶴を折ったり、若者たちと平和について語り合ったりしました。

才木幹夫 さん(92)
「やっぱりぼくは素晴らしい経験だったと思うんですね。核の恐ろしさはもっともっと世界に知らせていかないといけないと思うのです。だから本当に体の許す限り、日本はおろか、どこでも行かなければいけないと」

憎しみを乗り越え平和を築く力になりたい―。92歳の被爆者の思いです。

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青山高治 キャスター
被爆証言の反響は大きく、チケットが早々になくなった会場もあり、大きな関心をもって迎えられたそうです。

コメンテーター 木下ゆーきさん(子育てインフルエンサー)
才木さんも八幡さんもご高齢なのに「伝えなければならない」という思いで、証言活動をされました。ぼくたちもこの姿を胸に焼き付けなければならないし、若い世代に伝えていくことが大切だと感じました。

中根夕希 キャスター
現在、ウクライナとロシア、イスラエルとガザ…、いろいろな所で戦争が起きている中で原子爆弾を経験した方の声は、日本のみならず海外の方にとっても聞きたいという声が多いと思います。そんな中で、現地では才木さんも一生懸命、メモをとったり勉強したりしている姿が印象的でした。これからも可能な限り、たくさんのことを伝えていってほしいですね。

青山高治 キャスター
才木さんも、現地では過去を乗り越えて平和を作り出したいという人たちの気持ちを直接感じることができて、想像以上に感銘を受けたということでした。