アバター医師が「メタバース診察」

CTの進化は、もうひとつ新たな技術を生みました。

『帝京大学』心臓血管外科 下川智樹教授:
“宙に浮かぶ臓器”ですね。CTや超音波の3D画像をメタバース空間で捉えて、治療に活かしていく。そういう研究をされている先生がいます」

宙に浮かぶ臓器…?メタバースで治療…?
一回聞いただけではよくわからないハイテクな技術を開発したのは、外科医であるとともに、医療用具の開発を手掛ける「起業医師」の顔も持つ、杉本真樹医師です。

THE TIME,マーケティング部の原千晶部員が会いに行ってみると、誰もいない部屋に通され、置いてあったのはVRゴーグルだけ。着けてみると見えたのが…

原部員:
「え?何か人間がいますよ!誰かが手を振ってくれています」

ゴーグルの中で手を振っていたのが、バーチャル杉本医師!本人そっくりのアバターが、リアルタイムで本人と同じ動きをして、会話もできちゃうんです。

『帝京大学』冲永総合研究所 Innovation Lab 杉本真樹教授:
「遠隔地、山とか海とか島とかなかなか病院に来られない患者さんに、表情や手の動きで伝えることで、よりコミュニケーションが円滑になる」

テレビ電話やリモートとは違う、アバター同士の「メタバース診療」。数年以内の実現をめざしていて、対面が苦手な患者さんもいる心理療法への活用も期待されています。