アレンジは無限大 ポイントは「好きな味探し」

パスタのレシピがたくさんあるように、「水漬けパスタ」も、アレンジは無限大です。

以前、羊蹄山に登った際は、ミックスナッツを使ったペペロンチーノを作りました。

ただ、このときは漬けた水をすべて鍋に入れた結果、べちゃべちゃになってしまって、味のパンチが弱まってしまいました。

レシピによって、漬けた水をすべて入れたほうがいいかや、加熱時間・水に漬ける時間は変わってくるので、「災害時には水漬けパスタを作ってみよう」ではなく、「普段から一度、試してみよう!」と考えていただくことをおすすめします。

防災安全協会の水口さんは、「備蓄と思うと食べない。常温食材を備えると思うのではなく、好きな味の常温食材を見つけることが大事です」と話します。

水口さんは以前、親子向けの防災食のイベントで、食べない子どもを目にしたといいます。親が「これしかないから食べなさい」と言った場合や、食べ慣れていないため「いつもと違う」と拒否感を示した場合があったそうです。

水口さんは、「食べ慣れておくことが大事です。普段の食卓で、もう一品ほしいときに、レトルト食品を家族で分け合って食べてみるとか、少しずつでもいいので食べてみて、好きな味を見つけてほしいです」と話していました。

さらにアレルギーなどで避難所で出てくるものが食べられない人もいるため、備えておく常温食材は、添加物やアレルギーといった観点でも考えておくべきと指摘します。

今回は、私はカセットコンロや登山用の調理器具があるので加熱ができましたが、火が使えない状況でも、「水漬けパスタ」は食べることができます。水口さんは、「火がない・電気がない状況でも、食事をしないと明日につながらない。市販の和えるだけのパスタソースなども試して、好きな味を見つけてほしい」と勧めていました。

また、「水漬けそうめん」はパスタよりも細くやわらかいので、お年寄りや子どもも食べやすいとも教えてくれました。

災害が起こったときは、いつもと違うことばかりで疲れてしまうと思います。

断水時や停電時でも作れるレシピを、普段の食事や山ごはんで楽しんでおくと、災害時にも食べ慣れた味で、心も体もほっとするかもしれません。

おいしく楽しみながら、考えてみませんか?

◇HBC北海道放送:堀内美里アナウンサー