台風による住宅被害は「ガラス」が8割

最大瞬間風速58.1mを記録した2018年の台風21号における
集合住宅の被害箇所(調査:シェアリングテクノロジー)を見ると

ガラス・・・81.3%
アンテナ・・・13.2%
雨漏り・・・4.8%
シャッター・・・0.7%

風と飛散物によるガラスの被害が8割以上を占めていることが分かります。

一般的に高層階になるほど風が強くなり風速も速くなります。
さらに遮るものがないため、被害が大きくなる傾向にあります。
こうしたことから、身近にある様々なものが強風で凶器になる可能性があります。

ビニール傘や雑誌も・・強風で“凶器”に

京都大学防災研究所が、強風による飛散物を想定した衝撃試験を行なっています。
厚さ3ミリのガラスに向けてスピードを変え、様々な物体を衝突させました。

≪ビニール傘(質量400g)≫
秒速35mでビニール傘を飛ばした場合、傘の中央部分から柄の部分が衝突したときに割れ始め、ガラス全体にひびが入って粉々に。

≪濡れた雑誌(質量850g)≫
秒速38mで濡れた週刊誌を衝突させると、雑誌があたった瞬間、ガラスは粉々に。

≪水入りペットボトル(質量450g)≫
水を半分ほど入れたペットボトルを、猛烈に強い風速並みの秒速51mで飛ばした場合、衝突したペットボトルはガラスを丸く割り貫通。

≪スリッパ(質量275g)≫
秒速51mで飛ばした場合、ペットボトルと同じようにガラスを丸く割り貫通。

恵俊彰:
スリッパでさえ片付けておかないといけませんね。
廊下のところとかいろいろあると思うんですけど、物を置かないことですね。

弁護士 八代英輝:
ベランダに置いてあるものが凶器になりうるので、全部屋内にしまった上、窓を閉めてカーテンも閉めた方がいいですね。

東京消防庁Xなどによると、他にも
◆ベランダにある物干し竿や物干し台は寝かせる
◆自転車などは物置に入れる
◆ゴミ箱や植木鉢を屋内に入れる
などの備えが必要です。