【予報士解説】台風“列島縦断”影響長期化か なぜ西へ?

小川彩佳キャスター:
今回の台風10号は、かなり構えが難しいというか、先週よりもずいぶん進路が変わっていますね。

気象予報士 森田正光さん:
25日の午前0時の雲の様子をみてみると、台風の西側に「寒冷渦」という渦巻きがあるのが分かります。寒冷渦が反時計周りに回るので、北西の方向に台風が引っ張られています。

寒冷渦がなくならないと変則的な動きは収まりませんが、寒冷渦がなくなると、台風自体が北に上がって、北東方向に抜けていくと予想されます。

進路図をみると、台風は北西に向かい、奄美大島は大きな影響を受けそうです。

その後、日本列島を横切っていく予想です。長時間影響が続き、大雨の恐れが高くなりそうです。

現在、台風10号から1000キロくらい離れた東海地方で線状の降水帯ができ始めています。遠く離れていても大雨が起こりやすい状況になっています。

台風はこれからやってくるので、九州の南東部、四国、近畿、東海地方も特に激しい雨が降りやすくなります。

24時間予想降水量(多いところで)は、
▼27日午後6時~28日午後6時まで 九州南部400ミリ
▼28日午後6時~29日午後6時まで 九州南部500ミリ

九州南部では2日間で900ミリ、3日間では合計1000ミリほどの降水量が予想されます。記録的な大雨になる恐れもあるので、特に大雨に対して厳重な警戒が必要です。

小川キャスター:
すぐに避難ができるようイメージしておいた方が良さそうですね。こまめに情報を確認するようにしてください。

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<プロフィール>
気象予報士 森田正光さん
1950年名古屋市生まれ
(財)日本気象協会に入り、1978年ごろからテレビで天気解説
1992年にウェザーマップ設立