■東京2025世界陸上競技選手権大会(13日、国立競技場)
世界陸上の全49種目で唯一、男女混合戦で行われる混合4×400mリレーに2大会ぶりに出場した日本は、予選1組を3分12秒08の5着でフィニッシュ。2年前の日本記録を3秒以上更新する激走を見せた。予選敗退かと思われたが2組目のケニアが失格になったため繰り上がりで、初の決勝進出を決めた。決勝は今日22時20分から行われる予定。
男子-女子-男子-女子の順番でバトンを繋ぐ混合リレーに2大会ぶりの出場となる日本。1走には今泉堅貴(23、内田洋行AC)、2走に井戸アビゲイル風果(24、東邦銀行)、3走に吉津拓歩(27、ミキハウス)、4走には松本奈菜子(28、東邦銀行)が入った。
予選1組、アメリカ、ジャマイカ、イギリスなどの強豪と同じ組に入った日本。1走の今泉は9チーム中8位で2走の井戸にバトンをつないだ。井戸が一つ順位を上げて6位で3走の吉津へ。吉津もキープしてアンカーの松本へバトンをつないだ。松本は、6位をキープしたまま最後の直線でアイルランドを抜き去り、5着でフィニッシュした。
決勝進出条件は各組上位3着と、4着以下でタイムの速い上位2チーム。1組5着の日本は当初、予選敗退と思われたが、2組のケニアが失格となったため、繰り上がりで決勝進出となった。
劇的な形で初の決勝進出を決めた日本チーム。1走の今泉は「何も言えないです。嬉しいです。頑張ります」と言葉を絞り出した。2走の井戸は「やばいですね。もう1本走れるの嬉しいです」と喜びを爆発させた。
レース直後のインタビューで涙を見せていた3走の吉津は「チャンスをもらえたんで、あとはどれだけ出し切れるかと思うので、ちゃんと残りの数時間しっかり備えていきたいと思います」と晴れやかな表情で語った。そしてアンカーで激走を見せた松本は「本当に嬉しい気持ちなのでラスト1本大事に、もう1回日本記録を更新して頑張りたいと思うので夜遅いんですけど応援よろしくお願いします」と涙ながらに語った。
混合4×400mリレーは世界陸上では過去3度実施され、19年ドーハ大会はアメリカが優勝、22年オレゴン大会はドミニカ共和国、23年ブダペスト大会はアメリカが制した。日本は、22年世界陸上オレゴンで3分17秒31をマークし予選敗退となった。