常に進路を変えながら鹿児島に近づく台風10号。防災に詳しい専門家は、今回は、強風による被害に特に注意が必要とし、早めの備えを呼びかけます。

(井村隆介准教授)「びっくりしたのは2~3日前だと九州にかすりもしないコースが予想されていた。一番嫌な九州に近いコースをずっと通っている。次の予報、次の予報と変わっていくので、気象庁から出される最新の情報をもとに計画的に行動してもらいたい」

自然災害や防災に詳しい鹿児島大学の井村隆介准教授。今回、特に懸念するのが、強風による被害です。

(井村隆介准教授)「今は『強い』台風だけど『非常に強い』に発達することが考えられる。例えば秒速50メートルは時速に直すと180キロ。もしベランダや庭でしまい忘れていたものが飛び始めると、新幹線の窓からものを触るのと同じくらいのスピード」

強風で停電が発生するおそれもあります。井村准教授は、エアコンが使えなくなった時を想定した熱中症対策が欠かせないといいます。

(井村隆介准教授)「(台風では)停電が長引く可能性がある。しかも風が強いと窓を開けられない。うちわ、扇子やハンディファンを充電する、バッテリーを持っておくことが大事。水や食料が必要と言われるが、窓を閉め切った状態での暑さ対策が台風では求められる」

停電でエアコンが使えない時の熱中症予防のポイントです。
●できるだけ風通しの良い涼しい服装で過ごすこと
●こまめな水分補給
●水をペットボトルに入れて冷凍(水分補給や体を冷やすために利用)

(井村隆介准教授)「明るいうちにやるためには、前倒しで自分で計画を立てておく。自分の家族構成で必要なものを考えておく。突然やってくる地震とは違うので、準備不足にならないように、今考えてもらいたい」