駆除がゴールではない 捕獲したアメリカザリガニを魚の餌に!?
ただ、宮部さんは駆除がゴールだとは思っていません。
(宮部和樹さん)「これ(アメリカザリガニ)を悪者にしてしまうのは良くないことかなと思います。これも命なので、そこで捕獲して殺して終わりではなくて、捕獲して殺したあと、利用できるような段階につなげていけたらなと思っています」
そして7月、宮部さんたちは、ペットフードメーカー「キョーリンフード工業」を訪れました。駆除したザリガニを魚の餌にする取り組みを始めたのです。
(キョーリンフード工業 開発担当)「こんなにザリガニを触ることない。あんまりにおいはしないですね。いい意味で。くさくない」
まず、ザリガニをミキサーにかけます。次に、ザリガニペーストにつなぎを加え、薄く焼いていくと…
(北川忠生教授)「おいしそうなにおいがしてきた。えびせんみたいな」
特製“ザリガニフレーク”が完成しました。
さっそく、水槽内の魚に与えてみます。
(北川忠生教授)「食べた食べた」
(川畑涼さん)「食べますね。よかった」
“赤い悪魔”が、次の命につながった瞬間でした。
(川畑涼さん)「しっかり食べてくれたので本当によかったなと思います」
(宮部和樹さん)「今まで処分していたザリガニが、ほかの生き物の餌になって有効活用できるのはすごくいいことだなと思います。本当に大きな一歩だと感じています」
迷惑な外来生物とはいえ、同じ命。共存への模索が続けられています。