絶滅危惧種の繁殖に不可欠な二枚貝を狙うアメリカザリガニ
絶滅危惧種の魚「ニッポンバラタナゴ」。産卵では、メスが産卵管を二枚貝の隙間に差し込み、続けてオスが精子をかけます。貝がなければ繁殖できないのです。ところが…
(宮部和樹さん)「(貝が)死んじゃって殻が開いてしまって。(殻の)周りがギザギザになっている」
アメリカザリガニによって無残に食いつくされた貝。確実に生態系は崩れ始めていました。
そこで宮部さんたちは貝を守るため、細かい目の網で囲い、さらにその中にカゴを入れるという二重の対策で保全。生育状況を確認しています。カゴの中の貝を見ると…
(宮部和樹さん)「見た感じザリガニに削られたような感じはないです」
カゴにはザリガニはいません。ところが、網の中にザリガニがいました。
明らかに自分の体よりも細かい網目をすり抜け入ってきていました。
(宮部和樹さん)「あぁ入ってるんだなと思いました…」
(北川忠生教授)「なかなか対策が難しいですね…」
おそるべしアメリカザリガニ。池には、卵からふ化した赤ちゃんを抱えているものもいました。