『裕子、店を頼む』店が命だった父

古川菓子舗 3代目店主 古川裕子さん(61)
「(2代目店主である父は)いつもこの席に座って作っていました。いいの作っているなと思って…。わたしがすごく好きなのはタイの木型。タイを白とピンクにしてお正月に出していました」


この「タイの練り切り」は、結婚式や出産祝いなどで重宝されたといいます。その技術は高く、この本物と見間違うような花は和菓子で作り上げました。こうして、大黒柱として店を支えてきた陽太郎さんも2020年冬、急に体調を崩します。

古川菓子舗 3代目店主 古川裕子さん(61)
「(父は)店が命という人だったので面会に行くと店はどうなっているのかと必ず聞いて、『裕子、店を頼む』と言われて、私が継ぐことになりました」