あなたも夏の人気者に?怪談師直伝3つの怪談テクニック

怪談師と話すことのできる滅多にない機会に、友人らに怪談を披露したところ全く怖がってもらえなかった自身の苦い経験から、人をうまく怖がらせるための3つのテクニックを教えてもらいました。
・怪談テクニックその1【テンポに変化を】
村上ロックさん
「校長先生のスピーチでどうしても生徒たちが眠くなってあくびをする。要は話のテンポ、トーンが一定だったりすると人間ってどうしても飽きてしまう。
えー、あのー、とかが多いとそこでブツブツっと途切れてしまうので、意図的にそれを無くす。
その中で特に有効なのが、あえて数秒黙って間を作ったりしてテンポをバラバラにすること。人間ってあれなんだろうって集中してくれるんです。」
・怪談テクニックその2【深刻な表情】
村上ロックさん
「あとは表情も大切です。深刻ぶった表情。たとえば病院のお医者さんが重病の患者さんに病名を告げるときの深刻な感じ、非常に言いにくいことを相手に伝えるような雰囲気を意識して話してみて下さい。」
・怪談テクニックその3【生活の中にあるような"口語調"で】
村上ロックさん
「井戸端会議してるおばちゃんたちのひそひそ話というか『ほらあそこの小林さんの奥さん、不倫してるんだって…』、こういう日常的な口語調が怪談に活きるんです。
皆さんの普段の生活の会話に近い話し方で怪談のリアルさ、身近にある恐怖を演出することができます。」
怪談を楽しむなら"満腹"で聞くのがおすすめ?
では怪談ライブを最大限に怖く楽しむために、聞く側に出来ることはあるのでしょうか。
村上ロックさん
「満たされたときに人間って初めて恐怖を感じるのかなと思うんですよ。
すごく悩み事があるとか、何かもう本当に切羽詰まった状態では他でいっぱいいっぱいで幽霊見ても怖くないと思うんですよね。
極端な話、戦争やってる最中に怪談聞くかって言ったら、みんなそれどころじゃない。やっぱりどこかお腹も満たされて明日も生きていけるという見通しが立った人、心に余裕があって初めて人間って恐怖を感じるんじゃないか。
なので空腹時よりかは満腹時の方がいいかもしれないですね。」
なるほど理にかなっている…是非皆さんも怪談はお腹を満たした状態で聞いてみてください。
数多くの怪談が集まる場所では怪奇現象も...
最後にお店でのとある出来事について、もう一つ怪談をサービスしてくれました。
村上ロックさん
「ここにも何度か"本物"が出てきちゃったことがあって...
去年の3月ごろに若い男性のお客さんが1人で来店されて、ライブが終わった後にみんなで話してたんです。ふとその青年が『幽霊ってどんな感じで見えるんですか』って聞いてきて、煙みたいなものからハッキリ見えるものまでありますよ、なんて話してたんです。
そしたら『チェックで』ってお会計の準備をされだしたから、お見送りしようと思って店の外に出て待ってたんです。でもいつまで経っても出てこない。次のライブも始まるし、まずいなと思って店内探してもいないんですよ。ホールスタッフと隣の席のお客様に聞いても、誰一人出口に向かっていくのを見てない。
気さくな方でライブもとても怖がっていたんですが、怪談聞いて怖がる幽霊もいるようなんですよね。」
今回のライブには"本物"が訪れていないことを祈りながらおずおずと取材を終えました。
幽霊たちをも恐怖させる「怪談ライブBarスリラーナイト 歌舞伎町店」。
皆さんもぜひ戦慄の一夜を過ごしてみてください...!