「新総裁のもとで真のドリームチームを…」

トラウデン直美さん:
「過去の尻拭い」というところは、少しモヤっとしてしまいます。党の不透明で、国民に対して誠意のない内状を変えられなかった人達が今も自民党にたくさんいる。次の総裁候補になる人もそうかもしれない、となったときに「そのままで何か変わることはあるのかな」と正直思ってしまいます。

星浩さん:
本質的な疑問だと思います。“ポスト岸田”としてみなさん名前が挙がっていますが、要するに結局、自民党の中で例えば「政策活動費という不透明な制度を温存しましょう」とみんな一致しているわけですから、「本当に抜本的な改革ができるのか」ということはもちろん疑問が出ます。

それから、この人たちを支えて投票する議員からすると「とにかく誰でもいいから次の選挙で生き残りたい」というのが本音です。「生き残りさえすれば、元の制度に戻せばいい」とみんな思っています。なので、そういう環境の中で“表紙”だけ変えても本当に自民党は変わるのか、というのは非常に大きな疑問だと思います。

藤森キャスター:
岸田総理は会見で“新総裁のもとで真のドリームチームを作って、国民の共感を得られる政治を実現すること”という旨を述べていました。これは、自身が“ドリームチーム”を作れなかったことをほのめかしてるようにも聞こえます。

星浩さん:
バスケットボールにしても“ドリームチーム”というのは、底辺の選手がたくさんいて、それの一番上のベストくらいですから。いま、底辺の人たちはとにかく政治とカネの問題などを元に戻したくてしょうがないわけです。

なので、“ドリームチーム”といっても支えてる人たち、つまり本の中身を変えないと、表紙だけ変えても駄目だ、ということをこの間の動きはむしろ物語っていると思います。

トラウデン直美さん:
岸田総理の思う“真のドリームチーム”はわからないですが、国民から見た“ドリームチーム"と思える人たちはちゃんといるのでしょうか。

星浩さん:
自民党の中だけで選ぶ、というよりも近く行われる総選挙で国民が選挙権を行使するということになると思います。

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<プロフィール>

星浩さん
TBSスペシャルコメンテーター
1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年

トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsについて積極的に発信