なぜこのタイミング?

恵俊彰:
タイミングとしてはこの8月お盆休みの真っ只中になぜという疑問があるんですが、そこに関してはどう感じていますか?

TBS官邸キャップ 川西全:
私も相当驚きました。
動き出すのはお盆があけてから、出馬表明もしくは進退の表明は8月下旬になるんじゃないかと当初言われていました。
この後総裁選が注目されることになるわけですから、前倒したこのタイミングでサプライズを仕掛けて、最後に打ち上げ花火を自らあげられたのかなという印象を受けます。

タイミングについて、総理は会見で次のように述べています。

岸田総理の会見
「残されたのは自民党トップとしての責任です。もとより所属議員が起こした重大な事態について、組織の長として責任を取ることにいささかの躊躇もありません。
今回の事案が発生した当初から、思い定め心に期してきたところであり、当面の外交日程にひと区切りがついたこの時点で私が身を引くことでけじめをつけ、総裁選に向かっていきたいと考えています。」

恵俊彰:
外交日程に一段落ついたというところがお盆の時期と重なっているということなのでしょうか。

TBS政治部長 岩田夏弥:
やはり大きいのは、自民党、特にベテランの議員たちは2009年の政権交代で野党になったことがものすごいトラウマとして残っていて、政権を維持する、自民党政権を続けるということへの意欲やエネルギーにものすごいものがあるんですよね。
岸田さんもそれを当然わかっていますから、自分がどう判断することが一番自民党政権を維持するのに一番有効かを考えて、あえてズルズル延ばさずにここでポンとやめるということで一気にまた自民党に注目が集まっている状況だと思いますね。

弁護士 八代英輝:
今回岸田総理が外交日程で一定のめどが立ったのは、外遊の予定をこなされたからではなく、南海トラフ地震の臨時情報が出て外遊を取りやめたからですよね。
確かに電話等で会談はされていましたけど、ちょっと唐突な印象を拭えないですね。

TBS政治部長 岩田夏弥:
確かにお盆の時期ですから唐突ではありますけれども、ただ何日延ばしたところで多分変わらなかったと思うんですよね。
20日まで行くのか、その後になるのか、それよりも今サッと決めてしまった方が自民党総裁選自体はかなり盛り上がりますよね。