‟ポスト岸田”レースの展開は

TBS政治部長 岩田夏弥:
顔ぶれで言いますといろいろなお名前が出てますけれども、特に言われたのが現職の閣僚ですとか、あるいは幹事長の茂木さんですとか、今岸田さんに選ばれた人です。岸田さんが出る中で出るのは批判が起きそうなので、みんなちょっと様子を見ていたわけですね。
これで岸田さんがもう自分は出ないと言ったので、ある種手の挙げ放題というか、遠慮せずに堂々と出てこられるという環境にはもうなりましたよね。

ジャーナリスト 鎌田靖:
一つ考えたのは、岸田さんが立候補しないことについて「自らの責任で」ということを強調されてますけども、これで少なくとも「岸田氏は自ら身をひいた、立派だ」ということになれば、自民党内での自分の影響力もあり“院政”のような形は取れるんじゃないかなという気もちょっとしますけどね。

今後の日程として、総裁選の投開票日が8月20日に決定され、実際の投開票は9月20日または27日といわれています。

TBS政治部長 岩田夏弥:
今回のことでもう一つ注目しなきゃいけないと思うのが、立憲民主党の代表選なんですよね。9月23日に代表選があるんですけど、ここで選ばれた立憲民主党の新しい代表と、自民党総裁選挙で選ばれた新しい総裁が秋の衆議院の解散総選挙で顔として戦うことになる可能性がぐっと高まってるわけですよね。
つまり自民党総裁選にどうしても集中しがちなんですが、今度の立憲代表選は野党の選挙の顔を選ぶ選挙になってくるので、あと1か月立憲の代表選がどうなっていくのかはものすごく大事な選挙ですね。

立憲民主党の泉健太代表は、岸田総理の不出馬表明について
「総理が辞めたとしても、それは自民党の体質が変わったわけではない。
党が危機になると、総理総裁を変えて心機一転、過去を忘れてもらうと。そういう手法に国民がいつまでも引っかかっていてはいけない」
と話しています。

恵俊彰:
自民党の総裁選挙もそうですけれども、派閥がほとんど解体されている中誰を選ぶのか。
いわゆる旧安倍派という意味では‟コバホーク”、小林さんも相当人気があるって言われていますし、小泉進次郎さんも手を挙げるのかどうかわかりませんけれども。
それからいわゆる「ガラスの天井」日本版という意味では上川さんがどういう動きになるのか、岸田さんが出ないということになると、上川さんは当然動きやすくなるでしょうから。石破さんに20人集まるのかどうかも含め、そして立憲民主党側が誰になるのか、注目が集まる1か月になるかもしれません。

(ひるおび 2024年8月14日放送より)
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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当