糸魚川・静岡の活断層帯に続いている…

富山大学・竹内章名誉教授:「南海トラフは、活動期、静穏期、活動期、静穏期を繰り返してきていて、現在、最新活動期のまっただ中。そんな中で、今回の能登半島地震が起きています。南海トラフ地震後には日本海側の北陸でも数年間は活動期が続く。そうならなければ(活動期は)終わらない」

南海トラフ沿いのプレート境界では、ユーラシアプレートの下に徐々にフィリピン海プレートが沈み込んでいます。フィリピン海プレートに引きずられてユーラシアプレートも地下に潜りこみ、そのひずみが限界に達すると、はじけるように跳ね上がり、巨大地震と大津波が発生します。

過去の地震の例から、竹内名誉教授は、南海トラフの巨大地震から数年後、北陸地方で大きな地震が起きる可能性があると指摘します。

富山大学 竹内章名誉教授:「南海トラフの地震は西日本の太平洋側で起きるわけですけども、ユーラシアプレートは、糸魚川・静岡の活断層帯に続いていて、富山湾に入り、さらに、日本海の北の断層につながっていくわけですね。ですから、フィリピン海プレートで大きな地震が起きると連動して北陸にも地震が起きる」

注目すべきは、本州の中央部を真っ二つに貫く糸魚川-静岡構造線断層帯、いわゆる「糸静」です。糸静は、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界にあり、長野県北部から山梨県南部にかけて延びる約158キロにわたる活断層帯です。