ウクライナ侵攻から8月24日で半年です。ウクライナから日本へ避難してきた家族のいまを取材しました。
ロシアによるウクライナ侵攻から8月24日で半年。ウクライナにとっては独立31周年の記念日ですが、ロシアからの攻撃の可能性も高まり記念行事などは禁止。ハルキウでは外出禁止令も。街は厳戒態勢に包まれています。
ウクライナから日本へ避難してきた家族は緊張が続く祖国にどんな思いでいるのでしょうか。南部のオデーサから来たナターリャ・オレイニクさん(49)一家を訪ねました。いま、大阪府八尾市で息子のマキシムさん(16)、娘のダリーナさん(13)と3人で暮らしています。
(ナターリャ・オレイニクさん)
「帰国するときには、日本に来る前よりきれいになって帰るわ」
いまは平穏に暮らしていますが、来日までの道のりは壮絶でした。ロシアがウクライナに軍事侵攻を始めた今年2月24日。その1週間後、一家はオデーサから避難をはじめました。ナターリャさんの運転でなんとかルーマニアへ避難。その後、4月に来日しました。
(ナターリャ・オレイニクさん 今年4月)
「私はただの避難者として日本で過ごしたくありません。なにか役に立てるようにしたいです」
生活再建のためすぐに日本語の勉強にも取り組みました。
(朗読するナターリャさん一家)
「うんとこしょ、どっこいしょ。けれどもかぶはぬけません」
(息子 マキシムさん)
「これはロシアとウクライナの童話です」
その後、大阪府八尾市でアパートを借り、支援を受けながら徐々に自立した生活を送っています。
(息子 マキシムさん)
「(Q日本語ができるようになった?)日本語、すこし。5レベル」
息子のマキシムさんは夏休み中も日本語を猛勉強。さっそく日本語能力試験の5級に合格しました。
(息子 マキシムさん)
「12月までに日本語能力試験4級に合格できるようになりたいです」
娘のダリーナさんも日本人の友だちとインスタグラムでやりとりしていますが…。
(娘 ダリーナさん)
「言葉がわかったらもっと楽しくコミュニケーションをとれるけど、翻訳機を使うと自分の考えを思うように伝えられません」
友だちと遊びにも行っていますが、まだ言葉には苦戦しているようです。
母親のナターリャさんは生計をたてるため週に2回、アルバイトをしていますが、日本社会に適応する難しさを感じています。
(ナターリャ・オレイニクさん)
「時々、あきらめたくなることがあります。日本の生活に全体的には満足しているけど、仕事で疲れ切った瞬間や、文化や考え方の違いを感じる瞬間には、『ウクライナに帰れたらいいのに』と頭をよぎることがあります」
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