松山城の城山で起きた土砂災害の原因を解明する検討委員会の初会合が29日、開かれました。災害前から異変が確認されていた山頂付近の緊急車両道をめぐって、新たな事実も明らかになりました。
検討委員会は、愛媛大の研究者のほか、愛媛県や松山市、国土交通省の担当者で構成され、愛媛大学工学部の森脇亮教授が委員長を務めることになりました。
森脇亮委員長
「データを慎重にみながら、中立的な立場で、今回起きた災害のメカニズムであったり、今後どのように災害の経験を生かしていけるのかという点に関して、この委員会の議論を進めていきたい」
委員会ではまず今回の災害について、県の担当者が、城山の斜面が高さ約100メートル、平均幅約20メートル、長さは250メートルにわたって崩れ、約6000立法メートルの土砂が崩壊したことを説明しました。
その後、災害発生直後に撮影したドローン映像をもとに現場の状況が示されました。
県の担当者
「斜面の中腹に近づきますと、斜面左側から透明な水が流入しているのが確認できます」
また3Dを使った説明では、斜面には複数の箇所でパイピングホールと呼ばれる「水のみち」や湧水が確認されたことが報告されました。
県の担当者
「登頂部に近い斜面からも湧水が確認されています」
この後の松山市の説明では、新たな事実が明らかになりました。災害前から異変が確認されていた山頂付近の緊急車両用道路について、松山市は、完成する前の年の2017年の時点で擁壁の傾きがあったことを初めて公表しました。
松山市の担当者
「その(埋設管の工事)後ですね、擁壁に軽微な傾きを確認しております」
松山市によりますと、道路の使用に支障はないと判断し、そのままにしていたということです。
また、緊急車両用道路で繰り返し確認されていたひび割れについて、松山市は、データを残していないと説明しました。
森脇委員長
「平成30年7月豪雨の際に発見されたひび割れですけども、ひび割れの幅はどのぐらいだったんでしょうか?」
松山市の担当者
「ちょっとこちらに関しては、軽微なひび割れと判断してですね、充填剤を注入しております。その中でひび割れの測定は数値は持っておりません」
愛媛大学 高橋治郎名誉教授
「アスファルトが入って以降、何度もひび割れ起こってますよね。それが崩壊の前兆とは考えてなかったということですよね?」
松山市の担当者
「松山市としては、安定している状態というふうに判断している形にはちょっとなっているかと思います」
委員会のメンバーは現地確認も行い、山頂付近と麓の2か所で斜面がどのように崩れたのかなどを検証していました。
高橋名誉教授
「あそこの斜面、根っこが残っていないでしょ。根っこが抜けたら支えがなくなって、せきを切ったように」
検討委員会では今後、さらに4回ほどの会合を重ね、発生メカニズムや再発防止策について記した報告書を年内にもまとめる予定です。
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