「タンパク質は年齢や体型で変わる?」研究者に直接質問!

番組は研究グループの小川渉教授をゲストに迎え、今回の発見について聞きました。

恵俊彰:
このタンパク質【PGC‐1 αb/c】は誰でも持っているものなんですか?

神戸大学大学院 医学研究科 小川渉教授:
はい。どんな人でも、あるいはマウスでも体の中に持っているタンパク質です。

恵俊彰:
このタンパク質によってやせやすかったり太りやすかったりするのが今回分かったということなんですね。

小川渉教授:
やせやすさ・太りやすさに関わるような物質は他にもあるかもしれませんが、これは運動したときのエネルギー消費の大きさを決めているタンパク質です。

恵俊彰:
若いときはすぐ落ちたけど、年とったら落ちなくなると実感なさっている人が多いと思いますが、このタンパク質は年齢とともに減っていくんですか?

小川渉教授:
マウスの実験では、減っていくというよりも、運動しても増えにくくなるということが分かっています。人でも増えやすい人と増えにくい人がいるということもわかりました。

恵俊彰:
増えやすい人と増えにくい人は、何かで調べられるんですか?

小川渉教授:
簡単な検査でそれを調べる方法は残念ながらありません。
我々の研究では筋肉の一部を取り出して、その筋肉の中でのタンパク質の増え方を検討しましたので、簡単にはわからないということです。

コメンテーター 友利新医師:
運動する習慣がついている人は落ちにくいですか?

小川渉教授:
今までの検討では、肥満になった方はこのタンパク質が運動しても出にくくなる。
つまり肥満するとさらに肥満しやすくなることがわかっています。
ただ、太っている方でも全く出ないというわけではなく、運動したときのやせる効率が低くなるということです。太ってしまうと、余計頑張らないとやせられないということになる。

コメンテーター 友利新医師:
やせたら元に戻るんですか?

小川渉教授:
やせたらまた元に戻ると考えられています。