小さな集落でレストラン『MURA PUB(ムラパブ)』をオープンさせたのは、富山県出身の料理人・正力俊和さん(42歳)。20代のころはバックパッカーで世界30か国を旅し、日本帰国後は東京の和食の店で料理人として働いていました。

そんな時、友人の紹介で松代地域を知り、3年前の2021年に十日町市の「地域おこし協力隊」としてこの集落での生活を始めました。
このころの主な仕事は、松代地域の宿泊施設・松代棚田ハウスでの調理人でした。

「前の生活を全部リセットして移住するってのは結構覚悟がいるので、3年間の間に生活の基盤を作って、その先の生活につなげるっていうのはすごい魅力的だと思います(当時の正力さん)」

2024年3月いっぱいで協力隊としての任期を終えた正力さん。
今後について考えたとき、四季を通じて食材が豊富なこの地域の食文化や豪雪地帯ならではの生活の知恵にほれ込み、定住することを決めました。

【正力俊和さん】
「世界で雪が4m積もる地域がほかにないってことは、ここに根付いている生活文化、食文化ってのは、ほかの国や県にはないものですよね。だからそこが、僕はすごく特別なところだなと」