旧優生保護法の裁判をめぐって岸田総理と面会した原告らが記者会見を開き、その複雑な胸の内を語りました。

原告側 小島喜久夫さん
「(総理が)私の顔をみて、手を固く握って、『81歳まで苦労しましたね』『おわび申し上げます』と言ってくれたので、本当にうれしかった。だけど、私の心は本当にそうじゃないんです。18歳から81歳まで、優生手術されたことは一日も忘れることができません」

原告らとの面会で岸田総理は、旧優生保護法によっておよそ2万5000人もの人々が不妊手術を強制されたことは「痛恨の極みだ」として、謝罪しました。そのうえで、審理が進む同様の裁判で「除斥期間」の適用の主張を取り下げると表明しました。

和解などの解決に向け、大きな前進ではありますが…

原告側 佐藤路子さん
「一国の長がですね、何度も何度も頭を下げる。それに伴う大臣も何人も立って、何度も何度も頭を下げる。あんなに頭を下げるんだったら、もっともっと話を聞いてくれればよかったなとつくづく思いました」