世界平和統一家庭連合が2019年に沖縄県内5箇所で開いたとされる「希望の家庭講演会」。RBCはこのうち宜野湾市での講演の録音を入手しました。
宮﨑政久衆議院議員
「高いところから失礼をいたします。ご紹介を頂きました、衆議院議員の宮﨑政久です。上地議長をはじめとする、宜野湾市議会のなかで真っ直ぐに論陣を張っている議員の皆さんがこうやって、おそろいでいらっしゃいます」

会の冒頭挨拶したのは、宮﨑政久衆議院議員。宮﨑議員はすぐに退席し、家庭連合関係者のあいさつが続きます。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の県内幹部
「やはり家庭を作っていくにおいて、様々な内容が、問題が、起きてるんですね。特に今LGBTという、そのような内容が、非常に調子に乗る、そのような状況でございます」
「これがですね、どんどん進んでいくと同性パートナーシップ制度になります。またこれがどんどん進んでいくと、同性結婚合法化という形になっていくんですね。私たちはこの反対のための活動を応援すると」
性的マイノリティの権利の保障に反対する姿勢を明らかにした教団関係者。出席した宜野湾市の上地安之議長は次のように応えました。
宜野湾市 上地安之議長(講演会での発言)
「LGBTのお話もたくさんあります。性の多様性だとか言われております。社会は多種多様化したような時代に到来しております。だからと言って公的機関が条例を作って、それを認めるっていうことは、未来の日本国にとって、あまりにも情けない話になろうかと思います」
同性愛が家庭を崩壊させるといった教団の教えが説かれたこの講演会。宮﨑議員はカメラ前での取材には応じていません。参加したと紹介されたのは、宜野湾市議会の上地安之議長のほか、桃原朗議員、山城康弘議員、呉屋等議員の5人。
宜野湾市議会ではこの翌年、松川市長が提案した「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を否決しました。講演会の影響はなかったのか、上地議長はカメラ撮影は辞退したうえで取材に応じました。
記者)そういう条例の否決にも、こういった教団との関係が影響してるんじゃないか?
上地安之宜野湾市議会議長
「それは無いと思いますよ、それは...」
家庭連合の県内政治家への接近は他にも。上地議長が教団幹部らと台湾を2度訪れた際の写真には、那覇市議会の粟國彰議員の姿もあります。
粟國議員はこれとは別に、2019年12月に韓国で撮影された写真に、「神統一韓国」の横断幕の下で写真におさまっていました。
那覇市議会 粟國彰議員(講演会でのあいさつ)
「沖縄と韓国の平和な架け橋を結ぶようにしっかり頑張りたいと思います」
粟國議員はカメラ取材に応じました。

那覇市議会 粟國彰議員
「こっちの沖縄の平和連合の先生と、あそこのいつもの団体と行きましたよ。」
上地議長からの紹介で家庭連合との付き合いが始まったと証言した粟國議員。
しかし、霊感商法などが社会問題となった旧統一教会だとは気付かなかったと主張します。
那覇市議会 粟國彰議員
「そこまで反社会的ってわからなかった。正直。あそこの活動はみんな活動してる人みんな愛嬌があって挨拶するもんだから」
数々のイベントに出席する間柄となり、去年の那覇市議選では応援も受けたと認めました。教団関係者は、一切の謝礼を受け取らなかったと言います。
一方でー
那覇市議会 粟國彰議員
「ただ今年に入って、毎月2000円の会費を納めてもらえないかと、契約書は交わしたんだけど、(那覇の教会に?)じゃけど、この件があったから取りやめた。もっていかない」
安倍元総理銃撃事件を受け、家庭連合との関係は断ったということです。

那覇市議会 粟國彰議員
「議員なんか何もメリットなければあそこにいく必要ないさ。それだけ朝手を振ってあげるし、電話作戦もありがたいから、貸し借りが発生するから。そこに行かないと行けないさ、呼ばれたら」
家庭連合との政治家が互いを利用した関係が県内でも少しずつ明らかになっています。