中国の高い壁に挑む女子卓球
卓球は、女子シングルスは早田ひな、平野美宇が出場し、団体戦では張本美和が加わり、悲願の金メダルを狙う。
シングルスでは、早田に期待だ。東京五輪ではバックアップで悔しさを噛みしめたが、この3年間で成長し、日本のエースになった。早田は、どんなに時間が過ぎても自分に必要な練習をこなす。莫大な練習量に裏付けられた自信が今の強さに繋がっている。
だが、早田と同世代で五輪でライバルになる中国の孫穎莎(スン・インシャ)、王曼昱(ワン・マンユ)は男子並みのボールを打ち、これまでの常識の域を超えたレベルにある歴代最強クラスだ。
早田が、「私の目標は中国選手を倒して五輪で金メダルを取り、これまで支えてくださったたくさんの皆さんに恩返しをして、喜んでもらうこと」と語るように、目標は中国人選手を倒してメダルを獲得することにある。自分のためだけではなく、練習に付き合ったくれたコーチやスタッフ、家族のためにという強い思いはきっとメダルに繋がるだろう。
もう一人、団体戦に出場する張本は将来の日本のエースになる逸材。伊藤美誠に「私たちの世代とは卓球が違う」と言わしめた力を持ち、中国人選手にも物怖じせずに向かっていく。まだ16歳だが、伊藤がリオ五輪で団体で銅メダルを獲得した時は15歳だった。
兄の智和は男子シングルス代表としてパリ五輪に出場する。「兄から学ぶことがたくさんあり、強くなることができた。お兄ちゃんに恩返ししたいし、一緒に頑張りたい」と語るように、兄に背中を押してもらいつつ張本が中国人選手を倒し、早田と平野がそれぞれの力を発揮すれば、団体戦悲願の金メダルを胸にすることは不可能ではない。