住吉 光キャスター(以下 住吉):
長崎の暮らし経済ウイークリーオピニオン。平家 達史 NBC論説委員とお伝えします。
平家 達史 NBC論説委員(以下 平家):
今年は3年ぶりに行動制限のない夏ということで久しぶりにお盆をふるさとで過ごされた方も多いと思います。今回はその“ふるさと”にちなんだテーマです。
寄付額5000倍の自治体も!ふるさと納税のいま
■ 開始から14年で過去最高を更新 昨年度は”巣ごもり需要”も
『ふるさと納税』は、都市と地方の格差是正などを目的に2008年からスタートした制度です。

『地方自治体へ寄付した金額』が、『年収や家族構成に応じて翌年の所得税・住民税から控除』され、なおかつその土地の『返礼品』を受け取ることができる仕組みとなっています。
住吉:
制度開始から14年目ということで、最近は、ふるさと納税を専門に扱うサイトも増えて、より利用しやすくなった印象がありますが、制度自体は順調に進んでいるのでしょうか?
平家:
総務省がこのほど発表した『昨年度のふるさと納税の寄付額』によりますと、昨年度のふるさと納税の寄付額は、全国で8,302億円にのぼり、過去最高を更新しました。

寄付を最も多く集めた自治体は、カニやホタテといった海産物の返礼品が多い北海道紋別市で、およそ153億円でした。
寄付額の増加について総務省は『自治体のPR活動が積極的だった』ことを上げています。
また、コロナ禍に伴う『巣ごもり需要が堅調だった』ことも要因とみられます。

ふるさと納税は、『各市町村単位』と『各都道府県単位』で行われていますが、主には『市町村単位』での納税が多い状況です。
この市町村単位のものと、都道府県単位のものを合わせた納税額をみると、昨年度はトップが北海道、2位が宮崎県、3位が福岡県となっています。
九州・沖縄の8県でみると──

宮崎県、福岡県のあとに 鹿児島県、佐賀県、熊本県が続き、
長崎県は全国で22位となっています。
納税額の多い地域の返礼品は 食品が目に付きます。長崎県も『食の宝庫』ですから頑張ってもらいたいものです。