蚊にそっくりな「カクイカ(蚊喰い蚊)」 幼虫がボウフラを食い尽くす!
ーボウフラはエサとしての需要は結構あるのですね。
(大野さん)
「カクイカという天敵もいます。おそらく皆さんの目の前に現れたらやっつけたくなる蚊そのものの姿ですが、人間の血には興味なし、幼虫はボウフラを襲って食い尽くすボウフラ、カクイカやオオカの仲間も天敵です。カクイカは『蚊喰い蚊』といって、幼虫はボウフラを襲います」
「このカクイカのボウフラをよく見てみると立派な牙を持っており、近くに来たボウフラを素早くがぶっとひと咬み。そのまま食べてしまいます。一匹が一日で10~20匹のボウフラを狩ります。ただ見境がなさ過ぎて仲間や兄弟も近づいたらペロリですが」
ーカクイカにはぜひ頑張ってほしいです。
(大野さん)
「そうですね。ボウフラがわらわらいる中に、一回り大きくて動きが周りとちょっと違うものがいたらひょっとするとカクイカの仲間かもしれません。応援したくなりますね」

「でも、残念なことに食欲旺盛すぎてすぐにまわりのボウフラを食べつくして共食いに走るため、たくさん発生することはできず、研究はされているものの人工繁殖は難しくてボウフラ対策の救世主!…となるのは難しいようです」
「そして、ひょっとしたらみなさんの近くにもカクイカはいるかもしれませんが、見た目が成虫は蚊、幼虫はボウフラなので、見分けがつきにくく、やっつけられてしまう悲しい存在なのです」