マイクロソフトから人工知能が付いたAIパソコンが発売されました。AIがパソコンに搭載されると何が変わるのでしょうか。そもそも、AIとはどういうものなのか。日々進化している一方で詐欺などに悪用されるケースもあるこの人工知能について、懸念点や課題もあわせてまとめました。
ドラえもんに1歩近づいた!?AI機能搭載PC発売
AI(Artificial Intelligence)=人工知能。簡単に言うと、学習して考えるコンピューターです。これまでに3回のIT革命があり、1回目の革命はパソコンの登場、2回目はインターネット、3回目はスマホの普及でした。そして、それに次ぐぐらい大きな革命がAIです。「ドラえもん」も「鉄腕アトム」も勝手に考えて動いてくれるロボットですが、その第1歩目となるような動きがありました。AI機能搭載パソコン「Copilot+PC」が6月18日に発売されたのです。
Copilot(コパイロット)とは副操縦士という意味で、例えば“過去に見たあの動画、何だっけ?”というときに、「赤い服を着た女の子が踊っていた動画」などのキーワードだけ入れると、記憶・学習している中から、キーワードでその動画を表示してくれるんです。また、テレビ会議などで目線を外して資料を見ているときも、正面を向いているときの表情を学習して、ずっとカメラを見ているように処理をしてくれたりするということです。
これまでのAIは、インターネットにつないで巨大な海外のサーバーを一度経由して、学習したものから情報を取り出す、つまりAIが外にあるという状態でした。ただ、これでは行政などが使うときに情報が本当に守られているのかという懸念があります。それに対して今回のパソコンは手元にAIがある状態で、サーバーと情報のやり取りはしますが、自分が入れた入力情報は手元で止まるようにするということです。