若き社長が目指す “夢の牧場”「第二、第三の馬生を!」
日高町の「ヴェルサイユリゾートファーム」。競馬ファンと引退馬をつなぐ観光牧場として去年、誕生しました。
(牧場を訪れたファン)
「子どものころ見ていた名馬たちがたくさんいるので、それにこんな近くで会えるとは」

3歳馬ナンバーワンを決める日本ダービーを勝った「タニノギムレット」。
4歳以上の最強馬を決める天皇賞を制した「ヒルノダムール」。競馬ファンにはたまらない、かつてのヒーローたちです。

(ヴェルサイユリゾートファーム 岩﨑崇文社長)
「何時から作業? 朝5時半から」・「馬を洗う岩﨑社長」
競走馬を生産してきた牧場が引退馬を預かるようになったきっかけは、元競走馬「ローズキングダム」との出会いでした。

ローズキングダムは、世界の一流馬を招待する国際レース「ジャパンカップ」で優勝。引退後、種牡馬となりますが、歩くことも困難なケガを負います。月々のエサ代は「およそ8万円」。さらに2019年には、埼玉の無職の女に「たてがみ」を切り取られる事件も起きました。

(岩﨑崇文社長)
「引退してしまうと自分でお金を稼ぐことができないので、どうにかしてお金を生み出すようなものを人が作ってあげれば、第2第3の馬生を過ごすことができるでこういう牧場を始めた」

引退した競走馬が、余生をのんびり過ごせる日本でただひとつの観光牧場にしたい。 岩﨑社長はまず、胆振東部地震で壊れた馬小屋をクラウドファンディングで寄付を募り修理。

この春、地元素材でつくったハンバーガーが自慢の「カフェ」もオープンしました。さらに!

(岩﨑崇文社長)
「放牧地の中で泊まるというか暮らすというかは非日常を感じてほしい」
なんと今月、放牧地の中で宿泊できるコテージを完成させたのです。ドアを開ければ・・・馬たちが目の前です。
(福岡から来た宿泊客)
「夜も24時間馬の生活を見られるのですごく楽しかったです」「人の世界では味わえないような癒しがあった」
さらに、名馬に直接乗ることもできます。サンデーサイレンスを父に持つ良血馬「アドマイヤジャパン」です。

(埼玉から来た引馬体験者)
「本物に会えるとも思わなかったし、まさか背中に乗せてもらえるとは」
(岩﨑崇文社長)「来ていただいた客がヨギボーの役員の人たちを知っていて、馬がつないでくれた縁ですね」
引退馬を応援する取り組みに共感したのが、ビーズソファブランドの「ヨギボー」、牧場に出資を決めたのです。そして、さらなる奇跡を呼びます。

(岩﨑崇文社長)
「よく寝るのは?アドマイヤジャパンですね、次はヨギボーを馬に与えてみようと」
