月の平均 小学校1381円・中学校1789円の差 栄養“1割減”も

藤森祥平キャスター:
それぞれ時代ごとに違う思いをしてきたとはいえ、給食について、いろんな思いがあると思います。

そもそも学校給食法では、調理場の設備や運営経費については自治体が負担するもの。食材費などは保護者が負担するものと分けられています。

全国の公立小中学校で自治体の約3割が完全無償化できるようになってきました。一方で、自治体によって格差が生まれてしまっているということにもなるわけです。

【給食費(平均月額)】

小学校
・福島県 5314円
・富山県 5311円
・徳島県 5256円
・滋賀県 3933円

中学校
・富山県 6282円
・新潟県 6148円
・長野県 6063円
・滋賀県 4493円
※学校給食実施状況調査(2023年5月1日現在)

給食費の平均月額ですが、小学校で一番高いのが福島県で5314円、一番低いのが滋賀県で3933円です。中学校で一番高いのが富山県で6282円、一番低いのが滋賀県で4493円です。

ただ、県の中でも、無償化してる自治体もあったり、その隣の町では無償化していない自治体もあります。

そうした中で、物価高による影響も出ています。

無償化をしている大阪市ですが、2023年度の市の負担は69億円でしたが、24年度は77億円になり、一気に8億円も上がったそうです。

一方で、奈良市では、子どもたちの栄養に影響が出ています。

保護者負担の給食費は、小学校で1食あたり246円、中学校では1食あたり300円となっています。

文部科学省が「給食摂取基準」を定めていますが、物価上昇もあり、4月になって基準に到達できない状況になりました。

基準では、小学生は1食あたり650kcalとされていますが、4月は90.8%で、6月は100.9%となりました。中学生は1食あたり830kcalとされていますが、4月は91.6%で、6月は100%となっています。

6月になって100%になったのは、6月から不足分を公費負担にしたためです。

奈良市の市長は、無償化の考えを示すも、「県や国の補助なしでは厳しい」と話しました。

小川彩佳キャスター:
「給食摂取基準」で1割減と考えるとかなり大きいと感じます。