暖冬による雪不足や降水量が少ない影響で、宮城県栗原市のダムでは、貯水率が30パーセント台にまで低下しています。流域の農家からは、これからのイネの生育に影響が出ないか心配する声が挙がっています。

栗原市の迫川上流にある花山ダムです。水位が低下しダムの底の地面が露わになっているところもあります。ダムを管理する「県栗原地方ダム総合事務所」によりますと、貯水量は、13日午前時9現在でおよそ808万立方メートルと過去10年の平均の半分程度。貯水率は36.7パーセントに留まっています。

一方、こちらは三迫川上流にある栗駒ダム。貯水量は13日午前9時現在でおよそ343万立方メートルで、過去10年の平均の6割程度に留まっています。貯水率は、花山ダムよりさらに低い32.5パーセントです。これは、例年のこの時期のほぼ半分の貯水率だといいます。ダムを管理する事務所はこの時期にこれだけ水位が低い状態は過去10年なかったといいます。
栗駒ダム管理事務所 蓬畑健一所長:
「今年の冬の積雪の少なさがひとつの要因。もうひとつは5月の一番水が必要となる田植えの時期に降水量が平年に比べて少なかったことが要因」

貯水量の低下に伴い、栗駒ダムでは川に流す放流量を毎秒1.1トンと通常の2割程度に抑えています。
栗駒ダム管理事務所 蓬畑健一所長:
「(農業に)何か被害が出たりした話は聞いていないが水をしぼって調整しているので(農家に)いろいろ苦労をかけていると思う。」